すべてのお客さまと気づきを共有~個人ビジネスの取り組み
新生銀行グループは、個人のお客さまに商品・サービスを提供する部門でも「サステナビリティ」を取り入れる動きを活発化させています。サステナビリティの課題解決に応える個人部門のメンバーの合言葉は「他人ごとではなく、自分ごとに」。
プロジェクトを推し進める中心メンバーに取り組み、思いを語っていただきました。
個人部門でも「サステナビリティ」を
自分ごととして考えていくために
――金融機関においても、さまざまなシーンでサステナビリティの課題を解決しようという取り組みがあります。個人部門では、どのようなシーンで「サステナビリティ」の課題を解決しようとしているのでしょうか?
一場:個人部門にサステナビリティを取り入れるまでには、いろいろなトライアルがありました。法人部門だったら、たとえば環境や社会課題を解決する新しい技術に融資する、といったアプローチがあります。しかし、個人のお客さまに向けた事業ではどう進めていったらいいのか――?個人向けの部門として手探りの中で始めたことです。
私自身、システム・オペレーション担当としてキャリアを重ねてきた中で、サステナビリティ推進室への辞令をいただき、戸惑いながら「どうやったら自分ごとにできるのか?」をひたすら考えていました。たとえば、メンバーと取り組んだのが朝の勉強会です。他企業のサステナビリティ関連の事例、取り組みを収集し、共有し合うことからのスタートです。自分たちの業務に、どうやって落とし込めるのか?体当たりの取り組みになりました。
山川:私は入行以来、いくつかの支店に配属されて個人のお客さまへの接客を担当してきました。もっとお客さまの課題を解決したい、お客さまと信頼関係が築けるような仕事がしたい――当時の気持ちを思い出し、何ができるかを考えました。そこで考えたのが、お客さまご自身も私たちと同じ思いを抱いているのではないか?という仮説です。
SDGsについて知識を持って深い関心を寄せているけど、では一体どうやって貢献したらいいのか?そのように迷っている方がたくさんいらっしゃるなら、勉強会でサステナビリティに体当りしている私たちの思いが活かせるはず。「他人ごとではなく、自分ごととしてサステナビリティを捉えましょう」。私たちの合言葉は、お客さま対応にサステナビリティを取り入れるための指針にもなっていきました。そこでメンバーが模索し、たどり着いたのが個人部門における「デジタルファースト推進プロジェクト」なのです。
――個人部門が一丸となって進めるプロジェクトについて、詳しく教えてください。
一場:ネットバンキング、アプリでの口座開設、紙ではない手続きをしていただくと、新生銀行グループが団体に募金をする。間接的にお客さまもSDGsに貢献できる――そんな場を設けることができたらいい。そんな思いから企画したキャンペーンです。お客さまが手続きされた件数に応じて新生銀行グループが社会貢献として寄付を行います。オンラインの手続きをご利用いただくことで、お客さまにも社会貢献の機会を提供できるのです。
山川:寄付先として選んだのが「あしなが育英会」です。こちらは災害や病気で親を亡くした遺児、親が病気で働けない子どもを奨学金や教育支援、心のケアで支えていく民間の非営利団体です。お客さまも、私たちの家庭も、いつそのような危機に陥るか分かりません。お客さま一人ひとりに「自分ごと」として考えてもらいやすいのではないか、という考えもありました。
窓口で既に進んでいた
「ペーパーレス」の施策
お客さまも間接的にSDGsに貢献できる
――オンライン手続き、リモート取引だけではなく、新生銀行では窓口におけるタブレット手続きの利用でペーパーレスを進められてきたということでしょうか?
一場:銀行というと「記入する紙が多くて帳票もどっさり」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるでしょう。新生銀行は、業界でも早くタブレット手続きを導入し、ペーパーレスを進めてきました。これは個人部門の現場スタッフには既に浸透しているものです。お客さまにタブレット手続きを経験していただき、私たち自身も、そしてお客さまにも、サステナビリティに貢献している一体感をアピールできることもメリットになります。
山川:窓口でのタブレット手続きはお客さまの利便性の向上をもたらしましたが、それだけではありません。この取り組みは現場の業務効率化を進め、残業時間を短縮。つまり、ワークライフバランスにもつながっています。この意義をお客さまに伝えられたら、これもサステナビリティを「自分ごと」にしていただけるアシストになるでしょう。
一場:「自分ごとにしていただく」というのがねらいですが、決して押しつけではいけない、あくまで「気づいていただく」ことを念頭に置いています。私たち自身がまずは「自分ごとに」するよう意識し、啓発し合いながら進めています。
――このプロジェクトへの期待と意気込みをお聞かせください。
一場:お客さまの手続き件数に応じた寄付というのは初めての試みですから、個人部門でもまだまだトライアルです。もしかしたら、これまでのキャンペーンで行ってきたようなキャッシュバック、ポイントを魅力に感じられる方が多いかもしれない。一方、サステナビリティに貢献する取り組みに魅力を感じていただけるのかもしれません。仮説を検証し、今後の取り組みに反映していくためにも、意義のあるファーストプロジェクトになるでしょう。今から、お客さまの反応が楽しみでなりません。そして、メンバーが見すえるのは次のアクションです。グループ内外への発信を積極的に続けていきたいですね。
グループで
目線を合わせながら進んでいく
クリエイティブな取り組みの高揚感
――このプロジェクトを第一歩として、いろいろな取り組みが進んでいきそうですね。個人部門から始まるサステナビリティの取り組みについて、今後のビジョンをお聞かせください。
山川:お客さまの気づきを注視する一方で、個人部門や社内、グループにも広く目を向けていく必要性も感じています。私が窓口で勤務してきた経験から言えることですが、やはり現場で働くスタッフは目の前の業務に一生懸命です。グループが一体となってサステナビリティを進めていく上では、社員の意識を啓発し、一体感を作っていくことも大切です。私は社員にアンケートを実施するなど、社員のみなさんの肌感覚を知ろう、と心がけてきました。
また、このプロジェクトを通してクリエイティブの楽しさ、新しいアイデアを日々考えていく醍醐味を知りました。今後も情報を積極的に現場へ届け、個人向け部門の取り組みを伝えていければと考えています。
一場:山川さんが感じているように、クリエイティブを考えながら社内、グループ内のみなさんと連携する喜び、達成感を噛みしめる日々です。個人部門のサステナビリティへの取り組みは、アプラスが展開した「外国人向け新型マイカーローン」など、意欲的な取り組みがたくさんあり、私たちも大いに刺激を受けています。
サステナビリティ推進室長として頼もしいのは、山川さんの成長です。今回のプロジェクトが初めての取り組みですが、真摯に工夫して取り組んだことが成長につながっています。グループ間との連携もいい糧となり、個人としても、新生銀行グループにとっても今後に活かされていく資産になるでしょう。
彼のように、サステナビリティについて「何かしたい」「何ができるのか」を考える社員が、どんどん出てきています。私自身、推進室に移ってからは「サステナビリティをいかに自分ごととして考えるか」を念頭に置いてきました。これは社員のみなさんにとって、そしてお客さまにとっても共通の思いです。サステナビリティが個人部門のスタッフにとって自分ごとになり、最終的にはお客さまのためになっていく――そんな未来を思い描いています。
新生銀行の「デジタルファースト推進プロジェクト」について、もっと詳しく知りたい方はこちら!(新生銀行のサイトへ遷移します。)
※こちらのキャンペーンは2022年7月31日に終了しました。