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共感と継続~新生銀行グループの社会貢献活動【Vol.2】

新生銀行グループは金融サービスを社会に提供する企業グループとしての公共性を考え、さまざまな社会貢献活動に取り組んでいます。【Vol.2】では、認定特定非営利活動法人育て上げネット(以後、育て上げネット)と協働して取り組む金銭基礎教育プログラム「MoneyConnection®」(以後、マネーコネクション)を取り上げます。

「共感と継続~新生銀行グループの社会貢献活動【Vol.1】」の記事はこちら📌

語るひと:
新生銀行   グループIR・広報部
部長     石井博司
部長代理   江頭優子


ゲーム感覚のシミュレーションで
「お金と仕事」を考える 
価値観を押しつけない金銭基礎教育プログラム

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――マネーコネクションは主に高校生を対象としたプログラムです。どのような目的で実施されているのでしょうか。

石井:マネーコネクションは「金銭基礎教育プログラム」です。「基礎」とうたっているように、働くこと、そしてお金について考えるシンプルなものです。2006年に新生銀行グループの新生フィナンシャルが、育て上げネットと協働で開発しました。若者が無業状態に陥る原因の一つに、お金に関する知識や金銭感覚が十分でないことに着目し、社会のリアルな情報を若者に届けることで若年層の無業化や孤立状態に陥ることを予防する目的で開発されたのがマネーコネクションです。新生銀行グループはマネーコネクションを社会貢献活動の重要な取り組みとして考えてきました。

江頭:マネーコネクションの特徴は、ゲーム感覚のシミュレーションを取り入れているところです。私たち大人がやってもとても楽しいもので、高校生たちもゲーム感覚で親しんでくれますね。「すべての生徒がワークを楽しむこと」に重点を置き、正解や価値観を押しつけないようにしている点も特徴です。受講した生徒たちが自分の価値観を揺さぶられ、何らかの気づきを得ることで、慎重に進路や将来を考えるきっかけにしてほしい。そう考えています。

――2006年にスタートしてから15年以上の実績があり、これまでのべ16万人以上(2022年3月時点)の生徒が参加しているのですね。

江頭:コロナ禍前は全国で年間80回以上実施していました。マネーコネクションは新生銀行グループの従業員が社会貢献活動を実践できる場にもなっています。ファシリテーター(講師の補助役)としてプログラムに参加することができるからです。私自身、学生時代は教員志望でしたので、生徒と交流し、サポートできることに喜びを感じながら学校に足を運んでいました。

印象に残っているのは、生徒たちが私たちの話に興味を示して真剣に聞き入ってくれたことです。プログラムの進行具合によっては、最後の数分間、ファシリテーターとして参加した従業員が自己紹介する時間を持てることがあります。自分の高校時代の経験や、会社で普段どういった仕事をしているか、時には仕事で失敗した時の話などもするのですが、生徒たちは目をキラキラ輝かせながら聞いてくれます。高校生たちにとって、普段接している先生や保護者とは違った、第三者的な立ち位置の大人から話を聞くことが、社会を少しだけのぞく機会になるのでしょう。生徒たちにとって印象深い出来事になっていればうれしく思います。

新生銀行グループの従業員にとっても、マネーコネクションへの参加は得難い体験になっているようです。自分たちの体験とはまた違う高校生活を垣間見ることができるからです。社会貢献活動における体験が多様性への理解を深めたり、新しい視点の獲得につながったり、ビジネスに活かせるヒント、良い影響をもたらすものになってほしいという期待もあります。

高校の教育現場でも大きな手応え 
地域に寄り添った社会貢献のかたち

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――復興支援活動をきっかけにマネーコネクションの実施につながった例もあるそうですね。

石井:復興支援活動で現地を訪問してコミュニケーションを重ねるたび、地域ならではの課題を共有し、私たちならではのプログラムを提供できないかと考えるようになりました。その一つとして提案したのがマネーコネクションです。ただここ最近は、コロナ禍にあって活動も変化を迫られました。関係者と調整を重ねつつ、リモートでのプログラム提供、Webアプリの開発など、高校生たちにどうやって伝えていくかを模索しました。コロナ禍が始まる直前から現在に至るまで取り組んできた、いくつかのプログラムをご紹介します。

■マネーコネクション with 宮城県東松島高校(2020年1月)

石井:東松島高校での実施は、宮城県内で3校目になります。私たちが2013年から東松島市で行っていた東日本大震災の復興支援活動にご協力を頂いてきた東松島市社会福祉協議会が東松島高校に働きかけて実現したものです。プログラムを見学した関係者から「生徒たちがこの時間に感じたこと、考えたことは進路や将来を考える上でとても参考になる」といった声が挙がるなど、マネーコネクションが実践的なプログラムであると理解していただいたのはうれしかったですね。東松島高校では、2020年以降も毎年実施いただいており、新生銀行グループは息の長い取り組みとして積極的な支援を担っていきます。

江頭:社会福祉協議会の職員から地域課題とその解決のための取り組みについて伺い、そこで課題意識を共有できたことが東松島高校での実施につながったと考えています。東松島市とその周辺の自治体では地域・企業と教育現場の連携が模索されていると聞いています。この取り組みが地域における若者支援の一つのモデルになればと思います。

■マネーコネクション with 宮城県塩釜高校(2020年10月)

江頭:コロナ禍の中、オンラインでの実施になったのが塩釜高校です。東松島高校でマネーコネクションを体験された先生が塩釜高校に異動され、「生徒たちにぜひ受けさせたい」というリクエストから実現しました。学校の全面的なサポートもあって、塩釜高校でも初めてというオンライン授業でしたが、スムーズに進行できました。オンラインであっても信頼関係を築くことができる「機会としての価値」を評価いただけました。

■マネーコネクション with あしなが育英会(あしなが心塾)(2021年12月)

江頭:新生銀行グループの社会貢献活動として継続的な支援を行っている一般財団法人あしなが育英会(以後、あしなが育英会)との取り組みです。同会が運営する学生寮「あしなが心塾」で3回実施し、大学生65名が参加。「生きていくためにはお金が必要」というシンプルなメッセージは学生たちにストレートに届いたようで、担当職員が「学生たちがほぼ全員、前向きのコメントを寄せてくれた」と驚いたほどです。

石井:ここで紹介した東松島高校、あしなが心塾のケースは新生銀行グループが結節点になり、パートナーとの共創プログラムとして実現したものです。金銭基礎教育プログラムを実施したいと考える企業や団体に、充実したコンテンツを届けることができ、今後に期待できる事例になりました。

お金を通じて
将来について考える機会を提供したい 
新生銀行グループが一丸で支援していく

――今後のマネーコネクションの展開についてはどのように思い描いていますか?

江頭:学習指導要領の改訂により、2022年度から高校では「金融経済教育」が必修化され、お金や投資に関する知識を本格的に学校で学びます。私たちはマネーコネクションを若年層の無業化や孤立状態に陥ることを予防するセーフティーネット型のプログラムと捉えており、シンプルに「生きていくためにはお金が必要」という基本から伝え、将来について考える機会を提供したいと考えています。アプリ化などによるプログラムの機能向上や提供方法の拡充も進めていきたいです。

石井:生徒中心の視点で考えると、より自分ごととして考え、学びを深められるプログラムに磨いていければと思います。アプリでも活用できるようになり、よりゲーム感覚で学べる仕組みも整えています。一方、企業としての観点も大切です。マネーコネクションが社会にどれだけインパクトをもたらしているのかを測定する「社会的インパクト評価」も取り入れていきます。

より多くの従業員に加わってほしいと考えており、社内でもプログラム体験会を開催し、社会貢献活動の主軸になる活動だと周知を図っていきます。現在、従業員はファシリテーター(講師の補助役)として高校での実施に参加できますが、将来的にはもう一歩踏み込んだ形での関わり方も検討していきたいですね。なぜなら、新生銀行グループの従業員がお金について未来を担う若者たちに直接伝えることができ、そして、それが社会によりよいインパクトを生むことにつながるからです。社会貢献活動の重要な取り組みとして、今後一層力を入れていきたいと考えています。

「共感と継続~新生銀行グループの社会貢献活動【Vol.3】」の記事はこちら📌

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こちらは、新生銀行グループに関する記事です。

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